2010年2月10日水曜日

Chasm Bridge 30: ソーシャルメディアの成功とマズローの5段階欲求モデルの関係性とは? #wondershake

さて、本日はついにGoogle Buzzがリリースされました。
ついにGoogleもソーシャル分野に大きく進出かと思われましたが、今のところ機能性を確認したところ『欠点』が多いように感じます。(ある意味期待外れ) Gmailユーザー、それに親しみのあるユーザーにとっては興味深いのですが、現時点では人々が集まりたいと自発的に思えるプラットフォームとして機能するとは思えない、と感じます。Facebook程の勢い・スケールはないし、Twitterのようなシンプルさも現時点では欠いています。と欠点ばかり述べましたが、個人的には位置情報サービスと音声ステータス入力には惹かれるので、早くテストしたいと考えています。

また、もちろんTwitter上で様々なプロフェッショナルが議論をしていますが・・
Buzzに対する面白い見解はReal Time Web JPが投稿した記事に表わされていると思います。ご参考までに:
Google Buzz(バズ)は単なるtwitterクローンではない

そしてそして。
本日はTwitterにて、@IHayato氏からまたしても面白い記事を紹介して頂きました。この場で是非紹介したいと思います。はやと氏、感謝です!
投稿記事は:The Social Media Hierarchy of Needs
投稿主は、カイロ出身のコンサルタントであるJohn Antonios氏です。



人間が本質的にもつ欲求のレベルを表現したマズロー理論を当てはめ、何故ソーシャルメディアが人々の心を捉えたのか?説明しています。

記事内容は自分も非常に意識していたものだったのでお勧めです。
ではどうぞお楽しみ下さい。

**和訳 開始**

あなたはソーシャルメディアが成功した理由について好奇心を覚えたことはあるだろうか?一体どういった要因がFacebookを1兆円ビジネスに成長させたのだろうか?何故Facebookには3億5千万人以上のユーザーが集まったのだろうか?何故Flickrには毎日300万枚以上の写真がアップロードされるのだろうか?何故日々世界中では90万個もブログが投稿されるのだろうか?
1日・同時進行で、Facebook上で4500万回のステータスアップデートが行われ、Twitterでは2700万件のつぶやきが投稿され、Youtube上には100億個の動画が投稿されている。
(数字は『インターネット2009』から引用)。この快進撃を可能にした理由とは何なのだろうか?
意外かもしれないが、その答えは、マズローの5段階欲求モデルにあった

1943年、心理学者であったアブラハム・マズローは『人間のモチベーション理論』という論文、そして『モチベーションと人間性』という書籍を通して歴史上で初めて、『人間がもつ5段階欲求モデル』というコンセプトを発表した。
マズローの欲求モデルは一般的に『ピラミッド状』で表現される。ピラミッドの底辺には、私達の最も根本的な欲求が位置し、人間が抱くより複雑なニーズはその上辺に位置されている。まずは生存欲求、そして安全性へのニーズ、愛と所属意識の欲求、自己の満足への求め、そして最後に自己実現である。
つまり、このピラミッドを基に考えると、人々は欲求の段階を上昇する際に、そのベースとなる『基礎的な欲求』を達成することを本能的に願う、そういった傾向があることが読み取れる。
ではここで考えたいのは、この理論がどうソーシャルメディアと関係しているかである。
私がソーシャルメディアを考慮して作成した下記の図を参考にして欲しい。



マズローの5段欲求モデルと対応して右側にはソーシャルメディア上での私達の欲求が表わされている。
下から以下のようにニーズは上昇していく。

1.存在
ソーシャルメディア上でプロファイルを作成すること。
ウェブ上に存在を置いて、世界に対して『声』をもつこと

2.構造
自身の声を発信するために最適なプラットフォーム(場)を選ぶこと。
人間の自然な性質として私達は『大衆』をフォローしやすい、それが『安全』な道だからだ。

3.コミュニティー構築
人々と繋がること。グループに参加すること。会話を盛り上げること。
自身と通じる情熱と信念をもつ仲間を発見し、繋がること

4.パーソナルブランディング
自身のソリッド(一貫性のある)イメージを確立すること

5.最適化とモニタリング
ここはマズローの欲求と変わらず、自己実現

マズローの欲求モデル同様、ソーシャルメディア上でも私達は『基礎的な欲求』を満足させてから、『社会的な欲求』を満たそうと試み、最終的には自己実現を超えた『社会実現』を目指す。あなたの基礎的な欲求とソーシャルメディアを使うインセンティブはシンクロナイズしているだろうか?現在どの位置にあなたは存在して、ピラミッドを登るために今一体何をしているのだろうか?もし現時点までソーシャルメディアの意義・理解について問題を感じているのであれば、現在どういった欲求を自分が抱いていて、それを満たすためには何をすれば良いのだろうか?
自身でじっくり考えてみて欲しい。

**和訳 終了**

何故私達はソーシャルメディアを使用するのか?

自身の経験から言って、その主要因は『承認欲求』だと思っていましたが、それでは全体図を網羅していなかったことを痛感します。

その根源的な理由をマズローの5段階欲求モデルに見出している当記事は非常に興味深かったです。
そして基礎的な欲求を超えて、ソーシャルメディアの可能性を通して、社会的な欲求を獲得しようと試みる人がもっともっと増えないともったいないと自分は考えています。
Twitterには、それが存在する前は出会う余地もなかった素晴らしい人とこの瞬間出会う可能性が溢れていますし、自分とは誰なのか?そのメッセージを日々打ち立てることも可能です。

図で表されているオリジナルモデルとソーシャルメディア上での欲求モデルを見ながら、自身の行いについて内省することはリターンが大きい投資だと思います。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。 Twitter利用に慣れた人々、Twitterでは物足りないと感じ始めた人達が、やがて訪れるサービス。 それがGoogleバズ!? いな、Twitter買収見送りの真意は、今のTwitterが必要だったから。 そんな気が致します。

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  2. SunVerdirさん、

    コメント有難うございます。
    なるほど、確かにTwitterがあえてそこにあることを利用してBuzzへの需要・好奇心を引き立てようとしている、そう匂いますね。
    昨晩Mashable!経由で、Buzzについての記事を投稿しました。
    もしSunVerdirさんがBuzzをご利用になっていて、ご感想・不満等があれば是非お伺いしたいです!

    どうぞ宜しくお願い致します。

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